債務整理と自己破産の違い

借金問題にあたまを抱えた方が最終的な決断を余儀なくされた時、弁護士や司法書士に債務問題を解決して貰うよう依頼することになります。しかし、日常的な手続きではないため、借金問題を解決するための言葉については「自己破産」くらいしか耳なじみの無い方も多いのではないでしょうか。

通常、借金問題を解決するために弁護士などが行う仕事は「債務整理」と呼ばれるものになります。

文字通り、債務者がかかえている債務を整理する手続きなわけですが、これは一体どういうものなのか、ここでは分かり易く簡単にご説明したいと思います。

債務整理という手続きの中の「自己破産」

債務整理は「借金問題を解決する手段」の総称で、債務整理という名前の手続きがあるわけではありません。実際に行う手続きには主に以下のような物があります。

・任意整理
・個人再生
・特定調停
・自己破産

このうち、 借金の返済が一切なくなる、つまり借金が無しになるのは「自己破産」のみ です。他の3つは借金を減額するなどした上で、毎月の返済が負担にならない程度に減額する手続きとなり、借金が無くなるわけでは有りません。

また、このうち債務者が裁判所に行かなくても出来るのは「任意整理」のみとなります。任意整理は弁護士と債権者の間で行われる交渉ですので、裁判所を通すことが無い為、債務者が裁判所に行くといった事はありません。

上にあげたような主に4種類の手続き方法の総称が「債務整理」というわけです。

債務整理のつ続きはすべてローンが組めなくなる

すべてのローンが組めない

そして債務整理を行うとどの様な手段であっても5年~10年は新たな借入ができない事はもちろん、ローン組めない等の制限を受けます。

巷ではこれをブラックリストに載るといった表現をしますが、実際にはそのようなリストが有るわけでは無く、信用情報機関に債務整理をした記録がなされた状態を言います。

債務整理の方法についてはそれぞれ特徴があるわけですが、「借金が無くなるなら自己破産がいいのでは」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

自己破産を行った場合のデメリット

一切の借金が無かったことになる国の救済措置ではありますが、もちろんデメリットがないわけではありません。主なデメリットはマイホームや自動車など、一定の価値が認められる財産については処分されてしまいます。

自己破産のデメリット

財産についてはおおよそ20万円以上の価値のあるものとされていますが、自動車についてはその評価額にかかわらず、ローン中で有る場合は処分されてしまいます。これは法的に処分される以前にローン会社から差し押さえられる形になります。

自己破産に限らず裁判所を経由する手続きを行う債務整理では、氏名・住所などを官報に掲載されます。ただし、これについては一般の方が目にする機会は滅多と無いものですのであまり気にする必要はありません。

下記にてさらに詳しく自己破産のデメリットについて解説しています。

自己破産するとどうなるのか?
債務整理を行う決断から、さまざまな方法のうち自己破産を選択した場合、その後の生活はどのように変化するのか、あらかじめ知っておかないといざ手続きをしてみたら予想外な事が起きたというのでは困ります。 最大のメリットは借金が...

数か月は職業も制限

また、自己破産を申し立てると免責がおりるまでの数ヶ月間は資格制限(職業制限)といったものがあり、宅建取引業者や生保の外交員などの職に就くことができません。また一部の資格については制限中は使えない事もあるため、仕事に支障の出る職種もあります。

免責が下りればもちろん復権しますので、その後は特に職に関する制限はありません。

また、公務員は自己破産するとクビになるという噂がありますが、このような事はありません。ただし、組合の融資などを受けていた場合はそちらも破産の対象となるため、債権者に組み合いが入っていたためにソレが原因で職場にバレるという流れで職場にいられなくなり、自主退社するといった例はあるようです。

保証人がつく手続きをしている場合は一括返済を求められる

一括返済には気を付ける

自己破産の手続きを進める上でよく問題になるのは連帯保証人の存在です。

保証人のない債務については問題ありませんが、保証人をつけた債務については自己破産を申し立てると保証人が代わって一括返済を求められる事になります。

個人で消費者金融などからの債務で多重債務になっている場合はあまり問題になりませんが、個人事業などで多重債務に陥ったケースでは保証人を立てている方も少なく無く、これが理由で自己破産を選択出来ないという話も聞かれます。

ただ、債務整理を検討している段階で、今後返済が滞り保証人になにかしらの迷惑を掛ける可能性は高い状況ですので、保証人の方に謝罪・理解を得ることで手続きを進めるのが、長い目で見ると良い選択になるケースが多い印象でもあります。

 

債務整理の手続きの中の自己破産

債務整理という手続きの中の自己破産のお話になりましたが、「任意整理」「個人再生」「特定調停」「自己破産」という債務整理の手続きの中ですべてが0になり楽に見える反面、大きなリスクを背負ってしまうことが分かると思います。

ご自身が抱えている借金のによっては最終手段の自己破産の手続きをする必要はないかもしれません。

そのため、一度弁護士へ相談されるか、シュミレーションをやってみることをお勧めいたします。

相談シュミレータ

債務整理の中でも借金が0になる自己破産についてお話してきましたが、これらのデメリットの存在を理解した上で手続きに挑む必要のある手段といえます。

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